グローバル教育の虚像
グローバル教育や英語の重要性がよく叫ばれています。
もちろん、私もグローバル教育は大切だと思っています。が、正しく理解している日本人がどれだけいるのかは疑問が残ります。
英語を話せる人は世界中にいる。
グローバル教育=英語と結びつけるのは流石に安直すぎるとは思いませんか?
英語を公用語にしている国は合計50か国、約6億人が英語を公用語として使っています。
それ以外でも英語を話せる人は多数いますから、英語を話せることはステータスでも何でもありません。むしろ最低限のスキルです。
いまどき日本くらいじゃないですか?グローバル教育の名で、単純な英語教育のみに力を入れている国は。
大切なのは英語を話せることではありません。
本当のグローバル教育を目指すのであれば、英語の習得はスタート地点に他ならないからです。
日本を英語で伝えられる日本人になろう。
海外の方が知りたいのは日本の文化や伝統です。
あまりに海外に目を向けるあまり、自国を知る機会を逸しているような気がします。
我々日本人はどれだけ自国の文化や伝統を知っているのでしょうか?
日本の世界遺産を全て紹介できますか?
日本の国鳥は?なぜその鳥が国鳥なのか説明できますか?
海外の人に紹介するべき代表的な食べ物は?観光地は?
海外に目を向けることは大切です。
俯瞰的な視野を手に入れるためにはとても重要なことでしょう。
ただし、世界が欲しているのは英語を話せるだけの人間ではありません。
自国の文化や伝統を理解し、世界へアウトプットできる人材こそが、今後広がるグローバル社会にとって必要な人材となるのです。
何度も言いますが、英語を話せることは世界へ出る最低限の要素にすぎせん。
英語が話せる=グローバルという思想こそが、日本のガラパゴス的発想だと理解する必要が今こそあるのです。